夏期講習会受付中!

いよいよ、学習共同体の『夏期講習会』の受付がスタート間近となった。一斉指導教室の通常生は基本的には自動受講となる。

 

夏期講習会から、学習共同体グループの授業に参加しようという生徒の皆さんの申し込みも、6月終わり頃から始まり、7月10日あたりからピークを迎える。

夏期には、各学年、全体の約半分の期間を使って過去の復習を行う。その中で、特に計算力・英単語力・漢字といった、訓練や蓄積型の学力を養う作業といったことが必要な分野は、長期の休みに継続的に量をこなすことが効果的だ。

 

蓄積型の学力や訓練といったものを軽視する風潮は、今でも教育界にはある。しかし、そういうことにきちんと対応していかないと、せっかく得た知識もいざというときに応用できない。それはスポーツの世界で、たとえばいくら理論を学んでも訓練しなければそのとおりに体が動かないのと同じだ。学習共同体の授業の中には作業の時間が組み込まれていたり、小学生の授業でオリジナル検定を盛んに行うのも、そういった所以である。今年はこのオリジナル検定を夏期や冬期の講習会で集中的に行うこととなっている。

 

また、体験学習的な企画を積極的に行えるのも夏。小学生には今年も、吉和山荘での合宿や宮島歴史散歩など、子供たちの興味関心を引き出すことができるような企画を考えている。中学生は、クラブとの両立を考えた時間設定で、彼らの青春を応援する。

 

さらに、思い切った先取り授業(予習)ができるのも夏の特色。中学の授業では、内申対策の意味においても、中間期末テストの対策は不可欠であり、当塾もこれを行なっている。しかし量をしっかり確保することは重要だが、直前になって「丸覚え」をさせるようなことはしたくない。じっくりと対策をするために、少し速めの進度を確保するための夏の学習は重要だ。

 

こうして概観すると、われわれは夏に盛りだくさんのことをしようと、少々欲張っているようにも思える。そこには夏の自由度に合わせて積極的な学習を展開したいと考えるわれわれの意気込みがある。夏の自由度をおおいに活かしたいというチャレンジ精神があるのだ。

昨年小学生の教科書が改訂され、今年は中学生の教科書改訂があった。学ばなければならない学習の量は大きく増えた。このことによって、「平均の学力」は確かに伸びるかもしれない。しかし、全体で学力は二極化し、学力の低い者の低学力化は、恐ろしいほど進行している。これは学校という空間に「ゆとり教育」という形で取り込もうとした「教育の自由」を活かしきることができなかった教員の敗北と受け取ることもできよう。これは本当に、とても残念なことだ。しかし、それを引き起こしたのは一人ひとりの教員ではない。国は、一人ひとりの教員の仕事の量や質をもっともっと細かに検証しなければならなかった。そして、大きな予算措置をしてサポートすることが当然であったと言っていいだろう。教員の側に反省する点があるとしたならば、これが、死守すべき自由であることを認知することができず、「自由度をおおいに活かしたいというチャレンジ精神」に繋がらなかったということだろうが、いずれにしても、今の先生は忙しすぎる。そしてこの忙しさを解決しない限り、私は「脱ゆとり」によっても、学力問題は解決しないと思っている。

 

いずれにしても、夏だからこそできることに力を注ぐべく、準備は着々と進んでいるといったところである。「ゆとり」の時代に予定された教師が紡ぐ自由な教育を、学習塾のレベルでどの程度取り入れることができるかには疑問もあろう。しかし、われわれは手造り教育の息吹を忘れることはない。夏の自由度を活かした学習共同体グループの情熱の『夏』は、

7月24日(火) ~ 8月29日(火)

の日程で、教場ごとに展開する。